人事制度はしくみ作りから始まりますが、重要なのはその運用です。
運用というのは、人事考課・評価とフィードバック面談、そして、昇給・昇格への反映、そして、一番大事なことは社員の評価への納得性とやる気の向上です。
運用が上手くいっている会社は、人事考課・評価後のフィードバック面談にも力を入れています。
ある会社での話です。
フィードバック面談を行った後に、社員に対してアンケートを取っています。
その中に、「上司からの評価フィードバックに納得できたか」という質問があるのですが、ほぼ全員が「十分納得できた」と回答。
また、「この面談によりやる気が向上したか」という質問に対しても全員が「向上した」と回答。
この会社の社長や部長は、会社として軸となる理念を持ち常に伝えていますが、話をしていても社員目線もしっかりと持っている。
どうしたら、会社が良くなるか、社員がやる気を持って仕事ができるか。
それを常に考えていると、自然と部下との会話も、相手を知ろうとし、話も聞き、質問もする。それを受け、部下も会社の方向性に向かって、一緒に考えるという好循環が生まれてくる。
フィードバック面談でも常にこの姿勢です。
このフィードバック面談で大事なことは、
①部下の話にしっかりと耳を傾けること。
まず本人に自分自身を振り返ってもらい、それを話してもらうこと。
②その上で、評価結果、部下のいいところ、頑張ってほしいところを伝える。
特に良い点はしっかりと承認する。すると、弱みを伝える時も、部下は受け入れやすくなります。
③そして、部下の質問、疑問に答える。
また、今後どうしたらいいだろうかと逆に質問することもポイントです。
上司から答えを出すのは簡単ですが、要は自分で気付いてもらい、行動してもらうことです。
仕事上、効率化を図ることは必要ですが、こういう社内コミュニケーションには十分な時間を掛けることも必要です。
2008/12/04人事制度の作り方や運用方法