『本当の自分を知り、本当の自分をつくれる人であって、初めて人を知ることがで
きる、人をつくることができる。国を知り、国をつくることもできる。世界を知り、
世界をつくる事もできる』(安岡正篤先生)
こんにちは。“魂に寄りそうコーチング”アクシスエボリューション田中伸一です。
このメルマガも今回で120回目。毎月1回で年12回、10年間継続することが
できました。これも皆さまのお陰です。ありがとうございます!
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■1 「天」の存在を信じるかどうかで人生は大きく変わる
■2 ウサギとカメ、行動の動機は?
■3 あとがき
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■1 「天」の存在を信じるかどうかで人生は大きく変わる
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『実践版 安岡正篤(一流の仕事人になる為に身につけるべきこと)』(SBIホー
ルディングス代表取締役執行役員社長北尾吉孝氏著)からの紹介です。
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東洋の古典を学ぶうちに私は自分の中で「天」というものの存在を意識するように
なりました。では、「天」とは何か? 西洋で言えばそれは「神」になるかもしれ
ません。いわゆる創造主、大宇宙の根源、人智を超えたものです。私は、古典に学
ぶうちにそういう「天」の存在を意識するようになったのです。
その意識によって、私は自らの言動を自然と律するようになりました。『大学』や
『中庸』に「慎独」という言葉が出てきます。「独りを慎む」というものですが、
一人でいるときでも、あるいは誰も見ていないからといって、何をしても良いわけ
ではない、人は見ていなくても天が必ず見ていると考えるようになりました。
(中略)
また、「天」という存在を認めることによって、「任天・任運」という考え方を持つ
ようになりました。自分の身に起きることは、それが良いことであれ悪いことであ
れ、全て天の配剤だと思うようになりました。
そういう立場に立つと、何か悪いことが起きても「おまえは修行が足りないからと、
天が試練を与えてくれているのだろう。この試練に打ち勝ってもう一度チャレンジ
しよう」と、天と自分との間の問題として考えることが出来るようになります。
誰かを恨んだりもしませんし、失敗の責任を誰かに転嫁するような情けない真似を
することもありません。その為、失敗してもくよくよ悩まず、すぐに頭を切り替え
て挽回の手立てを考えることに気持ちが向かうようになるのです。
この反対に良いことが起きれば「これは天の助けだ。ありがたい」と、謙虚になっ
て感謝の念を抱くことが出来るようになりました。
天の存在を認めることによって、常に前向きに行動出来るのです。どんな逆境が襲
ってきても、「自分がその場で出来ることを全力でやれば良い、結果は天に任せて
おけば良い」という気持ちでいれば、怯むことなく立ち向かえます。
また、そういう気持ちで事に臨むと、うまくいく場合が多いようです。その点で、
この「任天・任運」というのは人生を良い方向に導く為に大切な考え方であろうと
思います。
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私も「天」の存在を信じるようになって、また、人生においてはプロセスが大事で
あり、自分らしく精一杯生きることに重きを置くようになり、前向きに楽しく生き
ることができるようになってきました。結果は自分の想いや行動を振り返る指針と
して活用しています。
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■2 ウサギとカメ、行動の動機は?
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この秋に始まったドラマ『僕らは奇跡でできている』。現在3話が終わったところ
ですが、心に響くシーンが沢山あり、そのワンシーンを紹介させていただきます。
https://www.ktv.jp/bokura/index.html
主人公は、高橋一生さん演じる一風変わった動物行動学を教える大学講師の相河一
輝。その主人公・一輝と、榮倉奈々さん演じる才色兼備の女性歯科医・水本育実の
会話です。
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一輝「先生はウサギっぽいですね」
育実「私? あの、こう見えてウサギじゃないんですよ、私。意外と努力型、器用
じゃないけどコツコツ頑張るタイプで、どっちかっていうとカメですね」
一輝「コツコツ頑張るのがカメなんですか?」
育実「ええ、そうですよね?」
一輝「物語の解釈は自由ですから」
育実「相河さんのカメはどういう解釈なんですか?」
一輝「カメは全然頑張っていません。競争にも勝ち負けにも全然興味がないんです。
カメはただ、道を前に進むこと自体が楽しいんです。想像してみてください。地面
を這いつくばって進むカメにしか見えない世界。地面から数センチの世界、その素
晴らしい世界を楽しむためだけにカメはただ前に進むんです。カメの世界に、もは
やウサギの存在はなく、寝ているウサギに声を掛けなかったのもそのためです」
育実「…。じゃあ、ウサギは? ウサギはどういう解釈ですか? 能力があるのに
油断して負ける。違いますか?」
一輝「ウサギは、カメを見下すために走るんです」
育実「見下す…」
一輝「はい。自分が凄いって証明したいんです」
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以前の私は一輝の解釈のウサギで、私の尊敬する息子の彰悟は、まさしく一輝の解
釈のカメそのもののように感じます。
人の行動の動機は、究極的には2つのどちらかと言われています。「愛」か「怖れ」。
このカメは純粋な喜び「愛」を動機に。ウサギは、他者に勝ちたい、負けられない
という「怖れ」を動機に。「愛」を動機にして、人生を楽しみたいですね。
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■3 あとがき
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ドラマ『僕らは奇跡でできている』の中で、もう一つ紹介したいシーンがあります。
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一輝「僕は人となかなか仲良くなれませんから」
育実「えーっ。わかっているんですね」
一輝「でも、一番仲良くなりたい人と仲良くなれたから、それでいいんです」
育実「…」
一輝「昔は、その人のことが本当に大嫌いで、仲良くなろうとしても無理で。とく
かく嫌いで毎日泣いていました」
育実「毎日泣くほど嫌いって…」
一輝「今はもう大丈夫です」
育実「よかったですね。仲良くなれて」
一輝「はい」
育実「その人もやっぱり動物好きなんですか?」
一輝「はい」
育実「へえ~」
一輝「僕です」
育実「…」
一輝「昔の僕は、僕が大嫌いで毎日泣いていました」
育実「…」
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人間関係の基本は、自分との関係。自分が自分のことをどう思っているのか?
そして、それが他者に投影され、様々な人間関係を形作っていきます。
いろんな自分がいると思いますが、どんな自分でも受容し、自己受容を深めていく
と他者との関係もよくなり、幸せな人生を送ることができます。
最後までお読みいただきありがとうございます。
皆様に、すべての良きことが向かっています!