『弱くていいのだ。ダメでいいのだ。ダメだから人に救われるし、救われたら人を
救おうと思うのである。こうしてダメがダメを救っていく。世の中を回しているの
はお金じゃなくて「ダメさ」「弱さ」であっていいんじゃないか』(稲垣えみ子さん)
こんにちは。アクシスエボリューション田中伸一です。
先週、熊本・菊池温泉へ家族旅行に行ってきました。お食事も温泉もよかったです
し、一番は菊池渓谷を完全制覇できたこと。3か月前に初めて菊池渓谷に行ったと
きは、往復1キロの半分のコースしか行けなかったのですが、今回は往復2キロの
満喫コースを息子と一緒に歩けました。菊池温泉旅行はブログに連載中です→
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■1 脱出! いつも何かをしなければいけない感じ
■2 いつも譲ってくれる息子(10月15日のブログ)
■3 あとがき
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■1 脱出! いつも何かをしなければいけない感じ
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障害福祉NPO法人スウィング理事長の木ノ戸昌幸さんのご著書『まともがゆれる
―常識をやめる「スウィング」の実験』からのご紹介です。
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たとえば野生の動物は傷を癒すために、ただじっとしているのだという。たとえば
「脳を空っぽにしたい」と願い続けるミサさんは休みの日に、何をするでもなく、
ただ自分の部屋でぼ~っとしているらしい。たとえばかなえさんは、スウィングの
多くの人がトランプやUNOに盛り上がっている昼休みに、ただ椅子に座って足を
ブラブラさせていたりする。
野生動物とミサさんやかなえさんを並べるのもどうかと思うが、僕にはこのように
時間を過ごすことがなかなかできず、「いつも何かをしなければいけない感じ」に
囚われている。これは、多くの現代人が罹患している「病」のようなものではない
だろうか。
1度しかない今日、1度しかない人生、時間を無駄にしないでさあ、学んで働いて
買って遊んで楽しんでと、情報の洪水に急き立てられる。多動で生産的であること
が良いとされ、たとえば「休日は寝て過ごす」という人には憐みの目すら向けられ
かねない。
学校も仕事も「正当な理由」なく休むのは悪いことをしているような気がして、風
邪を引いて熱が出なければ、頭痛がひどくならなければ、有給する取りづらい。「疲
れている暇なんかない! 前へ前へ! 上へ上へ!」と追い立てる空気が、「何も
しないこと」を許してくれない。
その一方でせっかくの休日に「ただぼ~っとしている」ミサさんの、せっかくの昼
休みに「ただ足をブラブラさせている」かなえさんの、「尺の使い方」のなんとゴ
ージャスなことだろう。無駄、無駄、無駄。そこにはきれいさっぱり、ゴージャス
な無駄しかない。
けれどそんな「何もしない時間(何もしていないように見える時間)」が人を休息
させたり回復させたり、メチャクチャ大切なのだと思うし、ふたりが柔らかに発し
ているのは「せっかく生まれてきたのだから」という強迫的な押しつけではなく、
「どうせいつかは皆、死ぬから安心して。ね?」という、ついつい忘れがちな真実
なのかもしれない。
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私もやりたいことが多く、いつも効率を考えて時間を過ごすことが多いです。
でも、最近、お風呂で息子を待っているときは、何もせず、ただ待っているだけの
時間があります。自然と頭の中で考えごとをしていることが多いですが。
きっと「こういう時間が大切なんだよ」って息子が教えてくれているのかもしれま
せん。
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■2 いつも譲ってくれる息子(10月15日のブログ)
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息子と一緒にいるとよく感じることの1つがいつも譲ってくれること。
私と息子のやろうとすることが重なっていると息子は必ず止まり、私の行動が終わ
った後に動き始めます。
台所や洗面所で水道やタオルを使うときも、息子は私を優先してくれます。
私が息子を押しのけているわけではないのですが、息子は私の動きを察して、一歩
引いてくれる感じです。息子が台所の流し台で何かしたいことがあっても私が立っ
ていると後ろでじーっと待ってくれています。
お風呂でもたまに洗面器を同時に使おうとするときがあっても、息子は必ず私の動
きを察して譲ってくれます。狭い場所をすれ違うときも気づくと息子は自分からよ
けています。
「息子はいつも譲ってくれるな~」と気づいたのは2年前ぐらい。
でも、それまでも多分ずーっと譲ってくれていたんだと思います。
理由は色々とあると思っていてその中でも一番は声が出せないこと。
通常なら、「あっ」とか「待って」とか何かしら声で相手に知らせることができま
す。それができなくて人に気づかれにくい息子は自然と自分が譲ったり、待ったり
することになったような気がします。
他にも息子はそもそも急ぐことがなくせっかちなところがありません(ここは私と
反対です)。性格も基本的には穏やかで気が長いです。良く言えば、成熟した人格
です。(親バカ的な表現ですが)息子は基本的には何かやらないといけないことも
なく、急ぐ必要や自分を優先させる必要性もないのかもしれません。
時間の概念も私たちと違ってゆるやかなようです。
私から見ると羨ましい気もするし、素敵だな~って思います。
私は息子のようにはできませんが、無理のない範囲で見習っていこうと思います。
身近に息子という師がいて色々と学べて感謝です。
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■3 あとがき
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この1か月間を振り返ると行事ごとも多く充実した1か月でした。
先月末は福岡市内で3か月振りの障がいのある息子からの学びと気づきの講演会。
(研修やコーチングの仕事も楽しいですが、息子の講演会は特別です!)
3年前にはじめた息子のブログも500記事になりました!
(よく頑張りました!)
半年前にオープンした「ららぽーと福岡」に初めて行き、等身大ガンダムと対面。
(お台場よりも一回り大きく、めちゃめちゃかっこよかったです!)
菊池温泉旅行や市民農園ではサツマイモの収穫も。
お陰さまで、公私とも充実した日々を送っています。
今年も残り2か月、あっという間の1年になりますが、ゆっくりする時間も大事に
しながら自分らしく過ごしていこうと思います。
最後までお読みいただきありがとうございます。
皆様に、すべての良きことが向かっています!