心の成長と幸せのコーチング 田中伸一 アクシスエボリューション Axis evolution

配信日: 2015/08/31

vol.82 進化とはエゴ中心性の連続的な減少 (2015.08)

『真の旅は、私たちの内にある』(ブライアン・L・ワイス博士)

 


こんにちは。“魂のコーチング”アクシスエボリューション田中伸一です。

 


お盆が明け、朝晩はめっきり涼しく季節も一気に秋に向けて進んでいるようです。
秋は私の趣味でもある読書や農作物の収穫の季節とも言われていますし、レジャー
にもいい季節です。今年の秋は、個人的にも楽しみにしている予定が盛りだくさん
で、今からワクワクしています。(*^_^*)

 


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■1 進化とはエゴ中心性の連続的な減少
■2 不定期連載第1回「息子の誕生」
■3 あとがき

 

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■1 進化とはエゴ中心性の連続的は減少
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『万物の歴史』(ケン・ウィルバー氏著)からのご紹介です。
 

 

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質問者:では、進化とはエゴ中心性の連続的減少なのですね。

 

ウィルバー:そうです、連続的な脱中心化です。ハワード・ガードナーはこの分野
における研修の完璧な要約を提示しており、非常に的確にそのすべてを表現してい
るので、彼の短い引用文を読んでみたいと思います。

 

彼は、発達は一般に「エゴ中心性の減少」によって特徴づけられることの指摘から
始めています。彼は報告します。

 

「幼い子供はまったくエゴ中心的である―これは彼が自分自身のことだけを利己
的に考えるという意味ではなく、逆に自分自身について考えることができないとい
う意味である。エゴ中心的な子供は自分以外の、世界と自分自身を差異化できない。
他人または客体から自分自身を分離していないのである。

 

そこで、他人は自分の苦痛や快楽を共に共有している、自分のモグモグ言うことは
かならず理解されるだろう、自分の展望はすべての人と共有されている、動物や植
物さえ自分と意識を共有していると感じるのである。

 

隠れん坊では、他の人たちからよく見えるところに『隠れる』だろう。なぜならエ
ゴ中心性が、他人が自分の居場所に気づいていることを認識するのを妨げるからで
ある。人間の発達の全コースは、エゴ中心性の連続的な減少と見なされる……」

 

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私たちにはこの世に生を受け、亡くなるまでの間、様々な体験を通じて成長・進化
していきます。そして、この解釈によると人としての意識の進化は、エゴ(利己的
な考え方)を手放していくこと。

 

幼児期は、他者と自分の区別がつかず、自分の思いを周囲も理解していると思い込
んでいます。その後、徐々に自分と他者は違うものだという認識を持ち始めます。
(しかしながら、大人になってもこの認識を持てずに、他者を自分の思い通りにし
ようとする人は多いように感じます。私も含めて)

 

意識の進化は、自己から自分の属するグループ(家族・友人・職場)を中心に考え
るようになり、さらに自分の郷土や、国家へ、そしてまた、それぞれの段階でのエ
ゴを手放しながら、世界全体、地球全体へグローバルな視野を持ち生きていく過程
と言えます。

 


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■2 不定期連載第1回「息子の誕生」
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私の身近で最も尊敬するのが息子の彰悟。私がこれまで生きてきた中で一番影響を
受けた人物でもあります。数年前にその彰悟のことを書き留めておいたものを不定
期で連載しようと思います。

 

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電話が鳴った。明け方の5時前。眠い目をこすりながら、電話をとると義母の声
がした。「産まれたよ。早くおいで」

 

1996年6月29日午前4時40分。長男誕生。
我が家の第2子誕生です。最初の子が女の子なので一姫二太郎だ。

 

子どもが産まれて嬉しかったのだが、少し焦った。名前が決まっていなかったから。
10日以内には名前を決めて出生届を出さないと。そして、何より名前を決めてい
ないとこの子を名前で呼べないから。長女の時は、ほぼ予定通りの出産時期だった
ので、それに合わせて妻と二人でじっくり考えたが、今回はそうはいかない。

 

長女の時は、妻は実家に戻らず、当時住んでいたアパートにすぐ近くの私の実家で
出産後も過ごした。だからずーっと一緒にいた。今回は、妻は大分の実家に戻って
の出産。一緒にはいない。子どもの名前をつけるのは、私の役目なので、結局、一
人で考えることに。それは、さておき、とにかく長男に会いに行こう。

 

その日は土曜日だったので会社も休み。よかった。病院に着いた。長男と初対面。
ちっちゃい。かわいい。保育器に入っているので触れないけど、お父さんが、わか
るかな? 

 

そして、あらためて妻のところに
「ありがとう」
「赤ちゃん、どうやった?」
「かわいかったよ」
「そう、よかった。ねえ、名前決めた?」
「まだ・・・。予定より早かったからね。これから考えるよ」
「早く決めてね。名前で呼びたいから」
「うん、そうだね」

 

それから、しばらくして私は病院の先生に呼ばれた。なんだろうと思いながら、先
生のいる診察室へ。
「お父さんに、お話しないといけないことがあります。」
「はい」
「まだ、しっかりとした検査をしないとわからないのですが、お子さんはダウン症
のようです」
「ダウン症・・・」

 

初めて聞く言葉で、よくわからない。でも、なんだか普通ではいられないような・・・。
「ダウン症とは、普通の人より染色体が一本多く、それが原因でいろんな面で発育
が遅れたり、合併症がおこる場合があります」

 

産まれてそうそうそんなことを言われても、なんとも言いようがない。ただ戸惑う
だけでした。そして、漠然とした不安が私を襲った。そんな私の様子をうかがいな
がら先生は続けた。
「まだ、はっきり分かったわけではないので、これから検査をします。1か月くら
いしたら検査結果が出ます」
「そうですよね。まだ決まったわけじゃないんですよね」
ダウン症ってなんだかわからないけど、心の中で、ダウン症じゃないことを祈った。

 

「奥さんには、検査結果が出るまでは、黙っておきます。出産直後は精神的にも不
安定なので」
「そうですね・・・。わかりました。それを知っているのは、私だけということで
すね」

 

一応、冷静さを保ちながら、診察室を後にした。(続く)

 


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■3 あとがき
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最近、よく思うのが、活き活きとしている人の共通した特徴。
それは、自分の「内なる基準」を持っている人。

 

私たちは、親や学校、社会の基準(「外なる基準」)によって、それに適合するよう
に教育されてきています。それはそれで必要は部分でもありますが、それだけに縛
られて、あるいは、周囲からの評価に依存して生きていると、あまりその人自身が
自分の人生を楽しんでいないように感じます。

 

また、私が尊敬している人も皆さん自分の「内なる基準」を持ち、自分の人生を自
分らしく生きている人ばかりです。

 

自分が生きていく上での「内なる基準」ってなんでしょうか?

 


最後までお読みいただきありがとうございます。

 


皆様に、すべての良きことが向かっています!

 

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