『一瞬のやる気なら誰でも持てる。けれども、持続性のあるやる気は、深く認識し
たものだけに宿るのである』(野村克也氏)
こんにちは。“魂のコーチング”アクシスエボリューション田中伸一です。
月2回息子が絵画教室に通っていて、今月2回にわたって作った作品が完成しまし
た。1回目が紙に色を塗り、2回目はそれをちぎり貼り付ける作業でした。その作
品、親バカかもしれませんが、勢いというかエネルギーを感じます。よろしかった
らご覧ください。http://www.axisevolution.com/shogo/archives/12
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■1 悪いあの人、かわいそうなわたし
■2 自分の中にある『完璧要求さん』との対話
■3 あとがき
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■1 悪いあの人、かわいそうなわたし
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『幸せになる勇気―自己啓発の源流「アドラー」の教えⅡ』(岸見一郎氏、古賀史
健氏著)からの紹介です。
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哲人:では、これを試してみましょう。われわれがときおりカウンセリングで使用
する、三角柱です。
青年:ほう、それはおもしろそうだ。なんです、これは?
哲人:この三角形は、われわれの心を表しています。いま、あなたの座っている位
置からは、三つある側面のうち二面だけが見えるはずです。それぞれの面に何と書
いていますか?
青年:一面は「悪いあの人」。もう一面には「かわいそうなわたし」と。
哲人:そう。カウンセリングにやってくる方々は、ほとんどがこのいずれかの話に
終始します。自身に降りかかった不幸を涙ながらに訴える。あるいは、自分を責め
る他者、また自分を取り巻く社会への憎悪を語る。
カウンセリングだけではありません。家族や友人と語らうとき、相談事を持ちかけ
るとき、いま自分がなにを話しているのか自覚することは、なかなかむずかしいも
のです。しかし、こうやって視覚化すると、「けっきょくこのふたつしか語ってい
ない」ことがよくわかります。きっとあなたも、心当たりはありますよね?
青年:…「悪いあの人」を非難するか、「かわいそうなわたし」をアピールする。
まあ、そうとも言えるでしょうね…。
哲人:でも、われわれが語り合うべきことは、ここにはないのです。あなたがどん
なに「悪いあの人」について同意を求め、「かわいそうなわたし」を訴えようと、
そしてそれを聞いてくれる人がいようと、一時のなぐさめにはなりえても、本質の
解決にはつながらない。
青年:じゃあ、どうするのです!
哲人:三角柱の、いま隠れているもう一面。ここにどんなことが書いてあると思わ
れますか?
青年:ええい、もったいぶらず見せてください!
哲人:わかりました。なんと書いてあるか、声に出して読んでみてください。
青年:…「これからどうするか」
哲人:そう、われわれが語り合うべきは、まさにこの一点、「これからどうするか」
なのです。「悪いあの人」などいらない。「かわいそうなわたし」も必要ない。あな
たがどんなに大きな声でそれを訴えても、わたしは聞き流すだけでしょう。
青年:こ、この人でなしめ!
哲人:冷淡さゆえに聞き流すのではありません。「そこに語り合うべきことが存在
しないから、聞き流す」のです。たしかに「悪いあの人」の話を聞き、「かわいそ
うなわたし」の話を聞き、わたしが「それはつらかったね」とか「あなたは悪くな
いよ」と同調すれば、ひとときの癒しは得られるでしょう。カウンセリングを受け
てよかった、この人に相談してよかった、という満足感もあるかもしれません
。
でも、それで明日からの毎日がどう変わるのか? また傷ついた癒しを求めたくな
るのではないか? けっきょくそれは「依存」ではないのか? …だからこそアド
ラー心理学では、「これからどうするか」を語り合うのです。
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問題に直面したとき、これから自分がどういう考えで、どう行動していくのか?
ここが確立していれば、問題は解決します。逆にいうとそれがない状態では、本質
的な解決はありません。
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■2 自分の中にある『完璧要求さん』との対話
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私たちはそれぞれ自分のなかに、色んな人格があります。
一生懸命な自分、怠けたい自分、優しい自分、厳しい自分、穏やかな自分、等々。
そのすべてを含めたのが自分で、それぞれの自分が状況に応じて現れてきます。
それを自覚し、いい具合に出てくればいいのですが、そうでない時もあります。
その中で、私の中には自分や他者に対して『完璧を求める自分』がいます。
それが必要な時もありますが、それが出てきて欲しくない時もあります。
そこで、好ましくない時にでてくる『完璧を求める自分』と『もう一人の自分』と
で内なる自己との対話をした時の内容を紹介させていただきます。(以下、『完璧欲
求さん』と名付けました)
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もう一人の自分:『完璧欲求さん』、あなたは人に完璧を求めすぎだよ。人間はそう
そう何でも完璧にすることはできないよ。君だって、すべてを完璧にできないじゃ
ないか!
完璧欲求な自分:そこがいけないんだよ。常に完璧を求めて高みを目ざしてこそ、
人としての成長があるんだ。それに、自分が完璧じゃなきゃ人に何も言えないとす
れば、世の中の人みんな誰にも何も言えないよ。
もう一人の自分:確かに、『完璧欲求さん』の言う通りだよ。でも、それだとつら
くないかい? きつくないかい? 心が安らがないよ。「60点主義で行こう」「6
割できればOK」という人だっているよ。
人は受容されて初めて人と向き合うことができるんだよ。『完璧欲求さん』のよう
に相手のことを否定から入ると、その人と向き合うことは難しいし、そこからは解
決できないよ。
相手に完璧を求めるのは不安からなんだよ。今のままでは上手くいかないという不
安。まず、自分の中にあるその不安と向き合うべきじゃないの。相手に求める前に
まず自分からだよ。
完璧欲求な自分:・・・
もう一人の自分:人を責めるのは戦いと同じだよ。自分から心の平和を作ろうよ。
完璧欲求な自分:・・・
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心理学的にも、こうした内なる自己との対話は、自分を知り、何度が繰り返してい
くと好ましくない時にでてくる自分を癒す効果があると言われています。
その後、私の『完璧欲求さん』は以前に比べると大人しくなっていきました。(*^_^*)
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■3 あとがき
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先日、株式会社サンマーク出版の植木社長の講演会に行ってきました。
タイトルは『ベストセラーを生み出すための手法とデキる社員の育て方』。
出版に関すること、経営や人材育成に関すること、人としての生き方等色々と参考
になりました。
その中で、一番印象に残ったのが、本はエネルギーであるということ。
本は、著者や編集者のエネルギーが伝わっていく、と。
私たちもそのエネルギー体であり、エネルギーを高める習慣として、25年以上植
木社長が取り組んでいることがあるそうです。
それは、年頭に今年やることを書き、年末にその振り返りを反省も含めてA4用紙
10枚ぐらいにびっしり書き続けること。
私も年末年始に目標設定と振り返りはやっていますが、話をお伺いすると、そこに
向き合う深さがかなり深いようです。ある意味、自己との対話のようにも感じます。
私も今年の年末の振り返りは、もっと深く掘り下げてやっていこうと思います。
最後までお読みいただきありがとうございます。
皆様に、すべての良きことが向かっています!