先日、2008年度版の労働経済白書が発表されました。
1990年代以降、多くの企業が導入した業績・成果主義的な賃金制度について「実際には労務コストの削減が主目的だった」と指摘。成果主義のあり方を見直すとともに、評価基準を明確にして不公平感をなくすといった運用の改善が必要と提言している。
また、「働く人の意識と雇用管理の動向」と題して、労働者の仕事に対する意識を採り上げた。「仕事のやりがい」や「雇用の安定」の満足度は長期的に低下。仕事に対する満足度を高めるには、長期的な視点に立った人材育成が必要だとしている。
成果主義で問題だったのは、結果のみを重視し、プロセスを軽視したこと。自分自身の成果以外に目を向けず、組織としてのチームワークや部下の指導・育成を軽視したことです。
短期的な成果を求める場合は、業績・成果主義でも問題ありませんが、企業が組織として長期的に成長・発展していくには、人の成長を第一とすることです。
そのためには、成果を出すためのプロセスも評価すること、その過程で部下への承認が必要となります。
そして、人事制度を見直す際には「社員の育成」を通して「経営目標を達成」するという考え方を中心に据えることです。
2008/07/24人事制度の作り方や運用方法