「人を育成するには、自分自身を高めること」
“魂のコーチング”アクシスエボリューション田中伸一です。
管理職対象に研修をしていると、こういう質問を受けることがあります。
「厳しく指導する時に注意することは?」
皆さんは、どう考えますか?
一般的に厳しい指導とは、「怒る」「叱る」ことですよね。
「怒る」のは感情で相手をとがめることなので、良くはないです。
「叱る」ことは、良い指導と言われることもあります。
でも、問題は「叱る」のが良い、良くないという話ではないと思います。
問題は、指導する側が、どういう気持ちで「叱る」のかということです。
本当に相手のことを愛していて、ここは「叱って伝える」ことがベストだと思えば
叱っていいと思います。
でも、「何度言ってもダメだ」「この人にしっかりしてもらわないと私が困る」
こういう思いが少しでもあれば、厳しい指導は逆効果になります。
心は通じます。
一番大切なのは、自分自身の心です。
幕末の吉田松陰先生は、どんな人にでも優しく穏やかに指導されたそうです。
私も色々な経営者とお話したり、いろんな本を読んだりします。
また、自分自身の体験から考えても、人間的に成熟した人は、
「厳しく指導」するということはありません。
ここでいう「厳しく指導」とは、相手を威圧し、緊張感による指導です。
指導者自らの人間性で、相手を導いていきます。
それができないと、相手を威圧する「厳しい指導」になるようです。
人を育成するには、自分自身を高めること。
遠回りのようですが、これが一番の近道です。
2010/11/26人材育成の考え方や方法