昨日、自民党の総裁候補5人が生出演している報道ステーションを見ていが、古舘伊知郎氏の質問の仕方に少し違和感を感じた。
全部見ていたわけではないが、「年金記録問題を何年で解決できるか?」と各候補者に古舘伊知郎氏が質問。古館氏は、各候補者の違いを単純に期間で「○年。」と明確にしたかったのだろう。
ただ、候補者はその期間も大事だが、それを聞いている人に理解してもらおうと当然ながら、なぜそうなるのかを説明する。
だが、古舘氏は話の途中で「3年、わかりました。」「期間は言えない。わかりました。」と結論だけを取り上げ、その理由をあまり重視していない様な進行をしていた。
別のシーンでも、あまりに結論だけを聞こうと候補者の話を遮るので、小池百合子氏も「最後まで聞いて下さい。」と言う場面も。
これはテレビ番組で、短時間で候補者の違いを明確にするのが趣旨なら、こういう質問とまとめ方もありと思う。また、総裁、総理になる人ならば、この聞かれ方をしても、短い言葉で、インパクトを与えるのも必要な資質の一つでしょう。
しかし、これをコミュニケーションの観点に立つと疑問。
聞きたいことの結論のみで、相手の話を遮る。
この場合、本来の趣旨である相手の考えを聞くという観点から考えると、本当に相手の考えや思いを引き出すには至っていないように思う。
また、聞かれる側も、聞いてもらっていない事が伝わり、ストレスも溜まる。聞き手に対し不信感を持ち、最終的には話そのものをする気がなくなることにも繋がる。
コミュニケーションはお互いの信頼関係があって成り立つもの。
信頼関係ができる前の状態だと、相手の話をしっかり聞き、受け止めることが信頼関係構築の第一歩となる。
相手が何を考えているのか、相手の心に焦点を合わせて聞く。
この基本を忘れずにコミュニケーションをとっていきたいものです。
2008/09/11日常・出来事・その他