通常、人事評価の後のフィードバック面談では、評価結果を伝えることが中心。
ここで、気を付けたいのは、評価結果を一方的に伝えるのではなく、部下の労をねぎらい、部下の話も聞き、受け止めること。
評価結果が良い場合は、部下も評価結果を伝えられるだけで満足する場合もあるが、評価結果が良くない場合もある。その場合、部下はそれを聞いているだけでは面白くない。
部下にも何か言いたい事があるし、頑張っていることもある。
話を聞いてもらわないと、やる気にもならない。
フィードバック面談の目的は、最終的に、上司・部下が共に「目標に向かって一緒に頑張っていこう」という気持ちになること。
ある会社での人事評価後のフィードバック面談。
面談する社員数は約60名。
社員1人に対し、社長や評価者数名で面談。面談時間は一人につき30分。
初めてのフィードバック面談なので、評価をする意味合い、自己評価との違いを丁寧に説明。部下の緊張をやわらげる。
部下から自分自身の仕事振りを話してもらい、その後、上司から評価結果を伝える。
その伝え方も、良かった点はしっかりと承認し、頑張ってほしい点は明確に伝える。
そして、この会社のいい点はこの後。
社長が社員全員と個別に面談するのは、今回が初めてということもあり「会社に対しての要望」を聞く。
普通、社長や経営幹部、評価をする直属の上司を前に、そんなに要望は出せないと思うが、この会社は違う。
どんどん要望が出てくる。
この面談では、社長を中心に何を言っても受け入れてくれそうな雰囲気を作っている。
なので、社員も遠慮なく言う。
いろんな要望が出たが、とにかくいったんは聞き入れる。
すぐに改善できる点もあれば、時間がかかること、お金がかかること、または、難しいこともある。
そして、さらにいいところは、その要望を社長の一存で決められることもあるが、できるだけ幹部社員の会議でその要望をテーマとし、これからの将来を担う社員に一緒に考えてもらうところ。
風通しもよく、社員一丸となって、会社を良くしていこうという空気に溢れている。
これから、どんどん発展しそうな会社です。
2008/10/17人事制度の作り方や運用方法