先日ある会社の研修のお手伝いをしていた時のことです。
その研修のテーマは「その会社で働いている自分にとって一番大切なことは何か」というものでした。
そのテーマにそって各人が自分の仕事を振り返り、自分自身への質問という形で考えていきます。その後、4名づつのグループになりそれぞれが考えたことを共有し合います。
私もいくつかのグループに参加しました。
どのグループも、みんなすごく前向きで素直、みんなで協力しカバーし合おうという雰囲気に溢れていました。
「自分にとって一番大切なことは何か」というテーマに対しても、次のような質問に形を変えました。
「自分自身や周りの人を愛していますか?」
「お客様に感謝していますか?」
「周りの人をサポートしていますか?」など。
自分自身をしっかり持ちながら、周りの社員やお客様を思う気持ちが表れています。
実際の仕事の中でもお互いに積極的に声を掛け、手伝えることがあったらお互いカバーしているようです。
会社として決められたクレド(理念・行動指針)や行動マニュアルのようなものを見せてもらおうと聞いてみると、そんな文書はないと言います。
どうしてそんな社風になったのかを聞くと、ある若手社員がこう答えました。
「○○(会社名)だからです。」と。
社員一人ひとりが自分の会社に自信と誇りを持っている。
そして、それは文字や言葉ではなく、空気になっている。
自分の会社名を言えば、みんながそれを連想する。
素晴らしいです。
要はトップを含め社員一人ひとりの心に、一緒に働く社員同士がお互いを思いやる気持ち、お客様を思いやる気持ちがどれだけあるかです。
この会社にはそれがありました。
理想の会社です。
2008/11/21人材育成の考え方や方法